Pop up a pump.
ようし、着いたぞ。
軽すぎたこの身体も
ようやくこの星に馴染んで
うまく汚れを通せるようになってきた。
汚れというのはこの星の呼び方で
私達には言語は必要ないのだが
その感覚をこの星にならって現すのなら
「お宝」だ。
なんにせよ
これで「汚れ」という名の重たいものを
お待ちかねの仲間たちに供給できる。
この広い世界において
重いものは大変に貴重である。
さぁ、意気揚々
今日もせっせとこの星の汚れを吸い取って
宇宙(そら)の彼方へ放出する。
みんなが喜んでいるのが解る。
え?
汚れなんかを吸い取って身体は大丈夫なのかって?
いわば私は
貴重なご馳走を供給してくれるポンプだよ
メンテナンスされないなんてことあると思う?
自己犠牲だなんて・・・心外だなぁ
私は欲望には忠実なのに。
この星でも言うだろう?
味見、その一口が
最も美味しいんだってね!